BPMが「1分間の拍数」だと分かり、作りたいジャンルのおおよその範囲を選べる
まず聴く
同じパターン、違う速さ
まったく同じ叩き方です。速さだけが違います。
聴き比べて、それぞれどんな曲に合いそうかを想像してみてください。
解説
BPM は「1分間に何拍あるか」
曲の速さは BPM という数字で表します。Beats Per Minute、つまり1分間に拍がいくつあるかです。
- BPM 60 … 1分間に60拍。1拍がちょうど1秒。時計の秒針と同じ
- BPM 120 … 1分間に120拍。1拍が0.5秒
数字が大きいほど速い。それだけです。
ジャンルには相場がある
作りたいジャンルによって、だいたいの範囲が決まっています。厳密な決まりではありませんが、外れていると「そのジャンルらしく聴こえない」ことは起きます。
| ジャンル | だいたいの BPM |
|---|---|
| バラード | 60〜80 |
| ヒップホップ | 80〜100 |
| J-POP(ミディアム) | 100〜130 |
| ロック | 120〜160 |
| ハウス・EDM | 124〜130 |
| ドラムンベース | 170〜175 |
ハウスや EDM の範囲が極端に狭いことに気づいたでしょうか。踊るための音楽なので、体が動く速さが決まっているからです。ここを外すと、それだけで踊れなくなります。
速さは BPM だけでは決まらない
前に学んだとおり、刻みの細かさでも速さの感じ方は変わります。
BPM 90 でも16分で刻めば忙しく聴こえますし、BPM 140 でも8分で刻めば落ち着いて聴こえます。ヒップホップが「遅いのにノリが良い」のは、BPM が低くて刻みが細かいからです。
触ってみる
テンポを動かしてみる
スライダーでテンポを変えられます。再生したまま動かして構いません。
60 から 180 まで動かして、同じパターンがどこで別の音楽に聴こえ始めるかを探してみてください。
上の表を見ながら「このあたりがロック」「ここまで来るとダンス」と当てはめてみると、相場が体で分かります。
確認
確認
DAW での使い所
DAW での使い所
テンポは、曲を作り始める前に決めてください。画面のどこかに BPM の欄が必ずあります。
後から変えられますが、変えると印象が想像以上に変わります。打ち込んだノリやハネの感じは、そのテンポを前提に作られているからです。
決め方の順番はこうです。
- 作りたいジャンルを決める
- 上の表からだいたいの範囲を選ぶ
- その範囲の真ん中あたりから始める(ロックなら 140、ハウスなら 126)
- 後から ±5 くらいで微調整する
参考にしたい曲がある場合は、その曲の BPM を調べて同じ値から始めるのがいちばん早いです。曲名と「BPM」で検索すれば出てきます。
迷って決められないときは 120 にしてください。ほとんどのジャンルの中間で、大きく外しません。
これで第1章は終わりです。次の章では、ここまでのリズムにコードとベースを足して、実際に8小節の曲を作ります。
まとめ
まとめ
- BPM = 1分間の拍数。数字が大きいほど速い
- BPM 60 なら1拍が1秒、BPM 120 なら0.5秒
- ジャンルにはだいたいの相場がある。ダンス系は特に範囲が狭い
- 速さの感じ方は BPM + 刻みの細かさで決まる
- 作り始める前に決める。迷ったら 120
第1章はここまで。次はいよいよ、理屈抜きで8小節の曲を作ります。
この回は、DTM理論教材の一部です。章ごとに、聴いて・触って理解する構成になっています。
- 説明を読むだけで終わりません。その場で音を変えて確かめられます
- 変える前 / 後をワンクリックで聴き比べられます。
- MIDIで書き出して、自分のDAWで続きが作れます。